自然エネルギー社会へのステップを学ぶ

2011年7月11日 11時23分 | カテゴリー: ◇活動報告, 環境

風車の発電に乗り出した生協の取り組み

 
 7月8日、風車発電所を建てて自らの事業所で使う電気の一部を自前で発電するというチャレンジに取り組む生活クラブ生協の話を聞きました。

 私たち一般家庭は、地域ごとに決められた電力会社から電気を買うしかありませんが、一定規模以上の企業には電気をどこから買うか決める自由があります。今回の原発事故をきっかけに生活クラブ生協は、脱原発を実質的にすすめる一歩を踏み出しました。
今回の試みは、自前の風力発電所を秋田県にかほ町に建設してその電気全部を首都圏の生活クラブの事業所で使うというものです。
 にかほ町は風力発電を地域産業として誘致し、生活クラブがそこに投資して風車を建設し、事業運営はグリーンファンド秋田という法人が行います。計画と管理は、北海道浜頓別の風車発電「はまかぜちゃん」を始め、全国12か所の市民発電所を運営するNPO法人北海道グリーンファンドです。今年9月に工事着工、来年2月には稼働する予定です。

 市民が出資して発電する市民風車発電所は、2001年から10年で12基が建設され、発電量は1万7,770KWに到達しているとのことです。年間一般家庭約1万2千世帯分の電力を発電していることになり、2万5千トン以上のCO2削減効果があるそうです。
 原発事故に巻き込まれた人たちの悲惨を思うと、少しでも早く安全な自然エネルギーの活用を進めていくことが必要だと思います。その意味で今回の試みに拍手です。

 なお、生活者ネットワークは、6月議会に再生可能エネルギーへの政策転換を求める意見書を提出し、自民党を除く会派の賛成を得て、調布市議会として国に意見書をあげました。以下にその全文を載せます。
 
原子力推進から省エネルギーや再生可能エネルギーを中心とした
エネルギー政策への転換を求める意見書

東日本大震災は壊滅的被害をもたらし、依然として被災者は厳しい状況に置かれている。一刻も早い復興を目指して、全国民が力をあわせて被災者を支援していかなければならない。
一方、原子力発電所事故は収束の見通しがいまだに見えず、今後長期にわたって広範囲に放射能汚染による影響が懸念される。事故後、政府は国民の不安の声を受けて、浜岡原子力発電所の稼動停止を中部電力に要請した。
正常に稼動したとしても、原子力発電は大量の核燃料廃棄物を排出し、地震列島にその最終処分場を確保することは困難を極める。原子力に依存した現在のエネルギー政策からの転換が必要とされている。今後のエネルギー政策の根幹をなすのは、日本が世界に誇る省エネルギー技術と再生可能エネルギーの活用である。
再生可能エネルギーとは、自然界で起こる現象から取りだすことができる、太陽熱、太陽光、風力、小水力、バイオマス、地熱、波力などを言う。広く大量に存在し、環境を汚染せず、枯渇しない。
環境エネルギー政策研究所(ISEP)の調査では2011年5月9日現在、国内54基の原子炉4896万kWのうち、約6割にあたる2923万kWが停止しているが、電力10社の原子力発電以外の電力供給力は1億8168万kWであり、最大需要電力1億7044万kWをカバーできる供給力を確保できる計算になる。
また、環境省は太陽光発電、風力発電、中小水力発電、地熱発電の導入可能量を推計し、公表した。この試算では、国内の再生可能エネルギーの導入可能量は4億9150万kWであり、全国の発電設備容量約2億kW(2009年度)を考えると、再生可能エネルギーだけで日本の電力需要を賄えることになる。
今後段階的に、原子力発電への依存を減らしながら省エネルギーと再生可能エネルギー比率を拡大することは可能であり、福島原発事故以後の欧州各国での原発からの撤退を求める国民投票の結果をみても、震源地である日本の政策転換は当然である。
よって調布市議会は、政府に対し、現在の「エネルギー基本計画」を見直し、省エネルギーと再生可能エネルギーを中心としたエネルギー政策への転換を求めるものである。

以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。

                    平成23年6月29日
衆議院議長  横路 孝弘 殿
参議院議長  西岡 武夫 殿
内閣総理大臣 菅  直人 殿
経済産業大臣 海江田万里 殿
環境大臣   松本 龍  殿