市民の声ですすめよう!福祉と環境優先のまちづくり
「一言提案からまちづくり」をキーワードに始めた調布・生活者ネットワークの活動は、満20年をむかえました。寄せられたご提案や意見をもとに政策をつくるスタイルは変わりません。最近のアンケート調査に対しても150人にも上る人たちから回答がありました。
◆調布のみどりが好き!
「調布のいいところは?」という問いに対して、多くの市民のかたから「緑や自然が豊かなこと」という答えが返ってきます。まちなかの緑に惹かれて調布に引っ越してきたという人も多く、みどり豊かな自然は調布の「売り」になっています。
しかし、緑を守るべき行政の部署に連絡せずに、他の部署が事業のために崖線の樹木を伐採し、結果的に崖が崩れ、残ったわずかな樹木も倒れてしまうという問題も起きています。
まちの魅力と価値を高める緑を保全する具体的な目標を定め、行政全体で横断的に緑地や農地を守る行政のしくみが必要です。
生活者ネットワークは、今後も緑を減らさないための実効ある計画や制度をつくるよう、強く働きかけていきます。
◆介護する家族への支援を
介護についてのアンケーには、介護経験を持つ人から、いつまで続くかわからない介護生活への不安や、悩みを分かち合う相手がいない孤独感、自由な時間が取れないいら立ちなどが多数寄せられました。
最期まで自宅で暮らし続けるためには介護する家族の存在は欠かせません。しかし、介護保険の対象は高齢者だけで、介護する家族への支援はなく、核家族化がもたらす老老介護や日中独居の高齢者に生活援助がないなどの問題もあります。介護する家族の抱える悩みや課題を受け止める場所も十分ではありません。
こうした中、二〇一〇年四月には、学習会を経て、家族介護の当事者と支援する市民が、新たな「介護者の会」を立ち上げました。生活者ネットワークは、介護保険利用者や在宅介護を支える家族の声を、予算や政策審議の場である議会に届け、政策提案してきました。さらに、在宅ケアを充実させるよう提案していきます。