八ッ場(やんば)ダムは必要か?!調布の水道にも影響が・・

水需要は横ばい減少傾向。 もう新たなダムはいらない

  /// 当初計画の2倍、4600億円のムダな計画 ///
■ 田中長野県知事の「脱ダム宣言」など、幾多のダム建設計画が中止される中、八ッ場ダム(群馬県)だけは、地域住民や市民の反対運動にも関わらず、強行されようとしています。昭和20年代から始まったダム計画は本体工事に着手できないまま、50年以上の歳月が過ぎています。このダムが無くても困らないからです。
 しかし、昨年12月の都議会では、事業費を当初の2倍以上の4,600億円に変更する案が、自民・公明の賛成で可決されました。ムダな公共事業を見直す動きに逆行しています。

■2月7日、小平の市民団体が開いた集会「今、八ッ場ダムは必要か!?」では、
・東京都の保有水源日量623万トンに対し、平均給水実績458万トンであり、150万トン以上もの水余り状態であること、
・治水面からもダムよりも森林の保水力の方が有効であることが報告されました。
 現在財政難の東京都が1,300億円もの投資をする意味は全く見出せません。
・さらに、調布市をはじめ多摩地域で地下水を水道水源としている地域住民にとっては、八ッ場ダムができることで地下水を飲めなくなるという危険性が指摘されました。

■現在、多摩地域では日量40万トンの地下水が水道水源として利用されています。にもかかわらず東京都は、地下水は不安定水源として正式な水源と認めず、都の保有水源量に日量40万トンの地下水はカウントしていません。八ッ場ダムの建設費を回収するための水道料金の値上げ、余分なダム水を売るために地下水を切り捨てるという道筋は十分に考えられます。

■調布市は、東京都に水道事業を一元化するに当たり、「地下水をこれまでどおりできる限り活用する」という覚書を東京都水道局と交わしています。これは、安全でおいしい地下水を飲みつづけていきたいという調布市民の思い・地下水を守るための長年の市民運動の成果です。

■行政や一般の事業者が行う地下水の涵養や土壌の安全対策など環境全般に配慮する対策も、地下水を飲料水としているからこそなのです。
・都は「地下水を水道水源としてきちんと位置付けること」が不可欠です。
・都市の貴重な水源「地下水保全条例の制定」も緊急の課題です。

★わたしたち調布市民の誇り、「おいしい調布の地下水」を守るためにも、東京都民の税金のムダ使いを止めるためにも、「八ッ場ダム建設」には反対の声をあげていきましよう。