2013年の始動です

 新年おめでとうございます。

 新年を迎えて、改めて気をひきしめて活動を再開しようと思います。

 私個人は、年末の都知事選挙と衆議院選挙の衝撃から立ち直れないまま、新年を迎えました。自民党が圧倒的な議席を獲得するのを目の当たりにして、「日本人はもう原発事故を忘れてしまったのか」と嘆き、「太平洋戦争も今回のような大衆の暴走が起こしたのではないか」とまで考えました。 

 そんな時目にした辰巳芳子さんの「ねぎスープ」の放送。スープの神様辰巳さんの「インフルエンザの予防にもなるのよ」という一言で、インターネットでレシピを探して作ってみようと思い立ちました。「ちょうどネギもいっぱい買いすぎちゃったし」と軽い気持ちで取りかかりましたが、ネギにかかる前に、鶏で取ったスープを作るところで、その大変さに驚きました。鶏の手羽先と頸の骨に、玉ねぎ、にんじん、セロリ、レモン(国産)、昆布、干しシイタケ…とたくさんの旨みを出す素を入れてゆっくり作る鶏だしだけで大変な手間です。 

 辰巳芳子さんの作る「命のスープ」を題材にした映画「天のしずく」を、年末に鑑賞しました。原発事故の後、自宅の庭の椿の花が狂い咲きをしたところから始まるこの映画のテーマは、「命のスープ」を軸に、「食べ物をつくり、食すということを通して、人間としてのあり方や尊厳を探る」(監督河邑厚徳さんの言葉)です。

 土づくりから始まる農業、病の床に臥す人をスープで元気づけようとする医療関係者、そのスープ作りを教える辰巳さん、そのすべての人の丁寧な営みを丁寧に描いた作品は感動的です。手間ひまを惜しまない丁寧な仕事に宿る力が命のスープの源泉なのだと理解できます。自分がふだん、いかに食事づくりに手間をかけない生活を送っているか思い知らされました。今年は、もう少し丁寧に食事を作ってみようと思います。 

 選挙結果も冷静に判断すれば、脱原発派の票が割れてしまったり、小選挙区制度だったりということの結果です。悲観せず、丁寧に日常を送るなかで、元気に活動したいと思います。まずは「ねぎスープ」づくりから…                                     (AY)