環境保全と脱原発はカードの表と裏
調布市は自然豊かなまちとして、多くの市民がそのことに満足しているという結果が市民意識調査に毎回表れています。
深大寺から仙川にかけてつながる国分寺崖線のみどりや農地は、生物多様性や調布市民の水道水の元ともなっている地下水を涵養する貴重な自然環境です。また、農地は災害時には避難所としての役割も果たしてくれます。
調布市は、国分寺崖線を買い取る努力をしています。生活者ネットワークは、その緑地の保全を市民と行政が協力して行うことを提案し、現在多くの市民団体が行政との協働で、公有地の保全活動を実践しています。保全活動について学ぶ雑木林塾の企画・運営も市民が市から委託されています。
今、街には様々な花が咲き乱れる美しい季節が訪れていますが、原発事故で放射能汚染された立ち入り禁止区域も花の季節を迎えましたています。でも、そこはまさにゴーストタウン、誰もその美しさを楽しむことはできません。原発事故は、日本の国土の喪失を招いたのです。
一方で環境保全を唱えながら、原発を推進しようとする人の考え方は矛盾しています。絶対に起きないと思い込まされてきた事故が起き、その被害がこれほど甚大なものなのに、まだ原発にしがみつこうとするのでしょうか。
「環境負荷を減らす」ことも環境保全の大切な考え方のひとつです。有り余る膨大なエネルギーがなければ経済発展はないというのは、思い込みにすぎません。省エネ技術では日本は世界の先頭を走っています。省エネと再生可能エネルギーの推進こそが、エネルギーの安全保障と地球環境の保全のためには最善の選択だと生活者ネットワークは考えます。