脱原発に向けて、企業と行政ができること
シンポジウム「エネルギーシフトは東京から」
2月26日、世田谷・生活者ネットワークの主催で行なわれた学習会に参加しました。登壇者は保坂展人世田谷区長と吉原毅城南信用金庫元理事長の二人です。いずれも、原発事故の後、脱原発を視野にエネルギーシフトに取り組んでいるお二人から、それぞれの取り組みについてのお話がありました。
城南信用金庫は、原発事故の後原発に頼らない社会に向けて、預金やローンに節電やエネルギーシフト関連のプレミアを付けたり、再生可能エネルギーを利用する発電事業の視察や脱原発に関する講演会などを行なってきたとのこと。中でも、農地の上に隙間を作りながら設置した太陽光パネルのおかげで野菜の収量が増え、農業所得の何倍もの売電収入で農家が豊かになったとの話には驚きました。地域の再生可能エネルギーを活用すれば、地域経済が活性化すること、それを阻む原発利権を排除しなければと強調されました。
保坂世田谷区長は、2011年以降に取り組んだ世田谷区の脱原発施策について報告されました。「世田谷やねるぎー」という名で太陽光発電パネルのまとめ買いでパネルの値段を下げる取り組みなどは、それで太陽光パネルを付けた人は少数だったが、その話をきっかけに太陽光発電に関心が集まり、翌年には他の多くの自治体で同様の施策が始まるなど、自治体が先駆的に動くことが重要だと話されました。世田谷区では、公共施設へのパネル設置や市民団体「みんな電力」も活動しています。
世田谷ネットの政策委員岡本京子さんも「みんな電力」のメンバーとして、再生可能エネルギーの普及させる活動をしています。世田谷から東京のエネルギーシフトを進めていく機動力になってくれると期待しています。