「電動車いす事故」の多発に思う

福祉部会2008活動〜「移動サポート」に取り組みます

今年4月3日京都市で起きた電動車いす事故は、電動車いすを購入して3日目、お花見に行く途中の事故だった、との報道に接しいろいろな思いが巡りました。

 第1に、電動車いすで自分の行きたい所へ行ける喜びを手に入れたばかりの事故でこれから自分の楽しみを我慢するようになったらすごく残念なこと。
 第2に、電動車イスに問題があるのではないかということ。
新聞などでも電動車椅子の事故について取り上げられることが増えています。

 電動車いすが、広く普及し行動半径が広がったのは喜ばしいことですが、一方で電動車いすは重量が90kg前後と重く、運転免許証も要りません。操縦方法は、ジョイスティックで行うものと、ハンドルで行うものがあり、身体に障害のある方はジョイスティックを、足腰の弱くなった高齢者の方はハンドルを利用するケースが多いようです。

 世田谷在住の電動車いす利用の方に話を伺ってみました。
 ハンドル型にはアクセルとブレーキがありますが、ジョイスティックタイプには、ブレーキはなく、止まるときは、ジョイステックから手を離すのだそうです。電動車いすのスピードは最高時速6kmですが、もっとスピードの出る車いすもあるとのことでした。ちなみに歩くのは平均時速4kmです。
 
 偶然ですが、この方も数日前に交差点で自転車と接触事故にあわれたそうです。怪我がなくて何よりでしたが、身近な問題にもなっています。電動車椅子の販売方法や、性能についての検討もこれからなされるべきだと考えます。
 そして声を大にして言いたいことは、自分の行きたい所へ行ける手段を確保することの必要性です。「私は、何を利用して誰と出かける」を選択できる仕組みを作ることが求められています。 
 
 2008・3・29(土)調布・生活者ネットワークは、第19回定期総会を開催し、2008年度の活動方針を決定しました。福祉部会では「移動サポートの学習会」を実施します。移動に制約・困難を持つ人の誰でもが、これができたらいいな、ここに行けたらいいなと思っていることを実現できることが当然の社会になるようにしていきたいと思います。【福祉部会 大木)